屋根の塗装費用はどのくらい?費用の内訳や見積もりを取るときのポイントを紹介
屋根の塗装費用の相場について、具体的にどのくらいなのか把握していない方も多いのではないでしょうか。塗装費用には幅があり、よりお得に済ますためには内訳についてきちんと理解しておく必要があります。今回は、塗装費用の内訳と見積もりを取るときのポイントについて解説しますので、お困りの方はぜひ参考にしてみてください。
屋根の塗装費用の内訳
屋根の塗装費用の目安を理解するためには、まず費用の内訳を知っておく必要があります。主な項目として、以下の3つが挙げられます。
● 塗料
● 人件費
● 足場代
塗料
使用する塗料によって、費用は大きく異なります。業者によって異なるものの、必要になる費用の目安は以下のとおりです。
塗料 | 相場価格(1缶) |
ウレタン | 5,000~15,000円 |
シリコン | 15,000~40,000円 |
フッ素 | 40,000~80,000円 |
無機 | 50,000~120,000円 |
人件費
塗装費用には、材料費だけでなく人件費もかかります。以下の表で、一般的な人件費の内訳を確認してみましょう。
内訳 | 相場価格 |
高圧洗浄 | 100~300円/㎡ |
養生 | 250~400円/㎡ |
現場管理費 | 30,000~50,000円 |
廃材処理費 | 10,000~30,000円 |
足場代
屋根塗装の場合は、屋根に上がるための足場を組む必要があります。また足場と同時に、塗料の飛散を防ぐために使うネットの費用も必要です。一般的には、以下のような相場となることが多いです。
内訳 | 相場価格 |
足場代 | 600~800円/㎡ |
飛散防止ネット | 100~200円/㎡ |
屋根塗装の費用を決定する要素
屋根塗装の費用を決定する主な要素は以下の5つであり、これらによって屋根塗装にかかる総額の費用が変わっていきます。
- 屋根の面積
- 屋根の形状
- 屋根材の種類
- 塗料の種類
- 人件費
屋根の面積
塗料の費用は「単価×面積」で決まるため、屋根が広ければ広いほど塗装費用は高額になります。基本的に、屋根の面積はメジャーを使って測りますが、図面に記載されている坪数に「3.31」をかけることでも計測できます。
屋根の形状
単純な屋根の大きさだけではなく、形状により費用が加算される場合もあります。たとえば、屋根の形状が凸凹しているケースです。また、軒天や切り口部分などの塗装が必要な場合、平坦な屋根よりも作業が複雑になるため費用が高くなる場合があります。
屋根材の種類
屋根材の種類によっても適した塗料や工法が異なり、それによって費用も変わります。一般的に、高額な屋根材は特殊な施工が必要であり、工数も増える傾向にあります。これによって時間や手間がかかるため、塗装費用も高額になるのです。
塗料の種類
先述したとおり、塗料の種類によって費用が変わります。業者によって異なるものの、特定の色や塗料の在庫整理を行っている場合、通常よりも低い価格で施工してもらえるケースがあります。一般的に屋根塗装で使われることの多い塗料の種類と価格を表にまとめましたので、参考にしてください。
塗料 | 耐久年数 | 相場価格(1缶) |
シリコン | 約7~10年 | 20,000~40,000円 |
ラジカル | 約12〜14年 | 20,000~40,000円 |
アクリル | 約3~5年 | 5,000~20,000円 |
ウレタン | 約5~7年 | 5,000~20,000円 |
フッ素 | 約15年 | 40,000~100,000円 |
セラミック | 約15年 | 10,000~30,000円 |
光触媒 | 約15年 | 50,000~100,000円 |
無機塗料 | 約15年 | 50,000~120,000円 |
ナノテック塗料 | 約10〜15年 | 30,000~100,000円 |
人件費
地域や会社によって、人件費の費用も変わってきます。たとえば、以下のような地域は施工の難易度が上がるため、施工費用を高く設定している場合が多いです。
- 雨や雪が多い
- 台風が多い
- 海に近い
また、塗装作業を下請け会社やグループ会社に依頼している業者も多く、マージンが発生することも珍しくありません。マージンの額も業者によって異なりますが、いずれにせよトータルの費用が上がってしまうため注意が必要です。
本当に塗装が必要かどうかも確認するべき
適正価格で塗装メンテナンスを行うためには、そもそも塗装が必要なのかどうかを判断することも必要です。屋根の状態によっては、塗装ではなく他のメンテナンスが必要な場合もあります。
例えば、本来葺き替えやカバー工法が必要な状態にも関わらず塗装をしてしまい、早期に再度メンテナンスが必要になった場合、塗装費用が無駄になります。ここでは、屋根の劣化状態と塗装の必要性の有無を簡単にまとめましたので、ご確認ください。
屋根材のずれ | 屋根材の交換だけでよい場合もある。 |
屋根材のひび割れ・欠け | 屋根材の交換だけでよい場合もある。 |
屋根材が部分的に強風で飛んだ | 屋根材の部分補填だけでよい。 |
雨漏りがする | 塗装以外の原因もあるため要調査。 |
築20年以上の家屋 | 屋根材や下地材まで劣化している場合はカバー工法や葺き替えが必要。 |
屋根の汚れがひどい | 洗浄と塗装が必要。 |
塗装が剥がれている | 塗装が必要。 |
屋根塗装の見積もりを取るときに押さえておくべき ポイント
ここからは、見積もりを取るときに注意すべきポイントについて解説していきます。以下の要素に気をつけつつ、塗装を依頼するかどうか検討してみてください。
- 塗料は耐用年数に注目する
- 外壁と一緒に塗装する
- 地域の相場を確認する
塗料は耐用年数に注目する
どのような塗料にもメリット・デメリットがあるので、機能性をよく理解したうえで選ばなければなりません。価格が低い塗料は、短期的に見れば経済的ですが、メンテナンス時期が短いため頻繁に塗り替えが必要になります。多少価格が高くても、耐用年数が長い塗料を使用した方が長期的にお得なケースも多いため、注意して選びましょう。
外壁と一緒に塗装する
塗装費用には足場代が含まれています。そのため、外壁と屋根を別々に依頼するよりも、なるべく一度で済ませた方がお得です。また、同じ塗料を使えば塗料費を削減できる場合もあります。
地域の相場を確認する
適正価格で塗装するためには、地域の相場を知っておく必要があります。業者が契約を急かしても、すぐには決定せず慎重に決めましょう。
また、相場よりも破格に安い場合や、見積もりの内訳に詳細な説明がない場合も注意が必要です。複数の業者に相見積もりを取ると、地域の相場を把握できるためおすすめです。
まとめ
屋根塗装は、塗料代のほかに人件費や足場代がかかります。また、屋根の大きさや形状、屋根材や塗料の種類によっても費用が変わります。「なるべくお得に済ませたい」と考えている方は、事前に相見積もりを取って地域の相場を把握しておくと良いでしょう。
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