樹脂系サイディングの外壁とは?ほかにはない独特な魅力を紹介します
樹脂系サイディングという壁材をご存じでしょうか?施工例は少ないですが、独特な特性を持っており、ほかの壁材にはないメリットがある魅力的な素材として注目されています。
今回は、樹脂系サイディングとはどんな壁材なのか、外壁としてどのようなメリット・デメリットがあるのかを解説します。樹脂ならではの個性に魅力を感じた場合、ぜひ採用を検討してみてください。
樹脂系サイディングとは?
「樹脂系サイディング」とは、塩化ビニル樹脂を主原料とした外壁材のことです。あらゆる面において丈夫であり、特に凍害に強いことで知られています。そのため、北米などの地域ではメジャーな存在ですが、日本においてはあまり普及していません。
樹脂系サイディングの外壁のメリット
樹脂系サイディングの外壁には、ほかの壁材ではなかなか見られない以下のようなメリットがあります。
〈樹脂系サイディングの外壁のメリット〉
- 耐久性が高く、手入れの手間がかからない
- 耐震性、防水性に優れている
- 凍害・塩害に強い
耐久性が高く、手入れの手間がかからない
樹脂系サイディングは、「メンテナンスフリー」とも呼ばれるほど耐久性が高く、特別な手入れをしなくても30年ほど使い続けられる丈夫な壁材です。また、施工時のシーリング(コーキング)自体が不要な製品も多く、このような場合は補修工事が不要になります。
耐震性、防水性に優れている
樹脂系サイディングは、壁材として非常に軽量かつ高い弾力性を持つため、大きな地震の際にも建物への負担がかかりにくく耐震性に優れています。外部からの衝撃にも強く、加えて撥水性もあり、あらゆる面において丈夫な素材です。
凍害・塩害に強い
樹脂系サイディングは、凍結によるひび割れがほぼ起こらないため、特に北海道や東北地方での採用率が高いです。サビや腐食のリスクも低いため、海沿いの地域の住宅にもおすすめできます。
樹脂系サイディングの外壁のデメリット
樹脂系サイディングの外壁には、素材・施工方法の特殊さゆえに、以下のようなデメリットも存在します。
〈樹脂系サイディングの外壁のデメリット〉
- 形状や色の種類が少なくデザインが限られる
- 取り扱っている業者が少ない
- 施工にあたっての人件費・技術費が高くつきがち
形状や色の種類が少なくデザインが限られる
樹脂系サイディングは形状や色、柄の選択肢が少ないです。窯業系サイディングのような個性豊かなデザインは楽しめないため、理想通りの素材に出会わない限り、見た目の面での妥協が必要になります。
取り扱っている業者が少ない
樹脂系サイディングの壁材を取り扱っている業者は比較的少なく、地域によっては依頼先が見つからない可能性があります。ほかの壁材に関する情報も収集し、樹脂系サイディングの施工が難しいとなった場合の次の候補も見つけておくと良いでしょう。
施工にあたっての人件費・技術費が高くつきがち
樹脂系サイディングの壁材自体は安価であるものの、施工方法が特殊であるため人件費・技術費が高くなる場合が多く、トータルでは窯業系サイディングなどよりも費用がかさみます。とはいえ、その後のメンテナンス費用はほぼかからないため、長期的に見れば大きな差とはなりません。
窯業系サイディングとの違いは?
住宅用の壁材として非常にメジャーな「窯業系サイディング」と、樹脂系サイディングのメリット・デメリットを比較してみましょう。
メリット | デメリット | |
窯業系サイディング |
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樹脂系サイディング |
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上記のとおり、樹脂系サイディングは独特な特性を持っています。樹脂系サイディングならではのメリットに対し、大きな魅力を感じられるかどうかを壁材決めの判断基準としましょう。
樹脂系サイディングのメンテナンス方法
「樹脂系サイディングは30年メンテナンスいらず」と言われるほどメンテナンスが容易な外壁材です。しかし、汚れが付着した場合は、日常の簡単な清掃を行います。スポンジなどで表面の汚れを落とすと美観が維持できるでしょう。
また耐用年数30年ほどに近づき、経年劣化が著しくなった場合は、カバー工法や張り替えのメンテナンスを行います。
樹脂系サイディング施工の業者選びのポイント
樹脂系サイディングの施工を依頼する場合、業者選びの際は以下のポイントに注意しましょう。
□施工実績を確認する
□自社施工を行う会社に依頼する
□相見積もりをとる
施工実績を確認する
樹脂系サイディングは比較的普及の低い外壁材です。そのため、取り扱っている業者は少なく、施工実績がない会社も少なくありません。施工経験の少ない業者に依頼すると仕上がりの質が低くなり、早期のメンテナンスが必要になる恐れがあります。近隣に樹脂系サイディングの施工実績豊富な業者がいない場合は、離れた市町村の業者も検討の対象に入れる必要があるかもしれません。
自社施工を行う会社に依頼する
大手業者に依頼すると、実際の作業は下請け会社が行うため費用にマージンが生じ、価格が高額になる傾向があります。一方、自社施工を行う会社に依頼すれば、その分の費用が節約できるためおすすめです。小型の職人直営店であっても、確かな技術を持つ会社を選ぶようにしましょう。
相見積もりをとる
業者から提示された価格が妥当であるかを判断するためには、相見積もりをとるのがおすすめです。複数の業者から見積もりをとり、相場価格を把握してから契約に進むようにしましょう。また、見積もりの内容が具体的に記されているかも確認が必要です。施工面積や使用する建材のメーカー名、商品名など価格の根拠となる内容が明記されているかよくチェックしましょう。
まとめ
樹脂系サイディングは、特殊な材質ならではのメリットがあり、特に寒さが厳しい地域では大いに活躍できます。しかし、取り扱っている業者の数が少なく、場合によっては施工が叶わないケースもあります。費用についても割高になるケースが多いので、業者に依頼する際は慎重に話し合うようにしてください。
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